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答えを出さないという答え ー ネガティブ・ケイパビリティという力

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思うこと

頑張らなきゃと思うけど、ふと立ち止まってしまうとき、ありませんか?

「この勉強、本当に意味があるのかな」
「資格を取ったけど、どう活かせばいいかわからない」
「必死でやっていても、ふと不安になる」

そんなふうに、立ち止まってしまう瞬間があるかもしれません。
特に社会人になってからの学びは、学生のころのように“ゴールが明確”ではありません。

そんなときには
**「ネガティブ・ケイパビリティ(Negative Capability)」**という考えを持っておくといいかもしれません。


ネガティブ・ケイパビリティとは?

「ネガティブ・ケイパビリティ」とは、
**「不確かで、すぐに答えが出ない状況に耐えうる力」**のこと。

この言葉は、19世紀のイギリスの詩人ジョン・キーツによって使われました。
最近では、ビジネスや医療、教育、心理の分野でも注目されています。

答えを急がず、曖昧さを受け入れながら、自分の内側の声にじっと耳を澄ませる。
それは、焦らず“いまここ”にとどまる知恵でもあります。


わからなさを否定しない、という選択肢

わたしたちはつい、「早く正解を出さなきゃ」「ちゃんとしなきゃ」と思ってしまいます。
でもキャリアや人生には、“すぐに答えが出ない問い”のほうが圧倒的に多いものです。

そのときに自分を責めるのではなく、
“わからないまま、とどまってみる”という選択肢があることを思い出してほしいのです。


学びの道には「宙ぶらりんの時間」もある

たとえば、資格試験の勉強をしていると、最初は明確だった目的が、途中で見えづらくなることがあります。

  • 結果が出るまでに時間がかかる

  • 努力が合否でしか図られない

  • 受かった後仕事に就けるかが未知数

そんなときこそ、ネガティブ・ケイパビリティが必要です。
ただ我慢するのではなく、
**「今はまだ見えていないけれど、それでも自分の気持ちと問いに向き合い続ける」**という態度です。


回り道にこそ、大切なものがある

実際に、「この勉強が何になるかわからない」と言っていた方が、
数年後に思いがけない形で学びを活かしていた、という話はよくあります。

「途中で迷った」
「一度やめた」
「他の道を試してみた」

それらは、決して間違いではありません。
むしろ“その時間があったからこそ、自分らしい道につながった”というケースも多いのです。


問いを持ち続ける力

ネガティブ・ケイパビリティとは、何もしないことではありません。
“すぐに答えを出さない”(でもやらなきゃならないことはする)という、ある意味でとても勇気のいる行動です。

それは、自分の心や能力、経験を信じて、問い続ける力

今、もしあなたがモヤモヤと向き合っているなら、
それはきっとあなたの成長や、やがて訪れる「気づき」の種なのだと思います。


あなたへの問いかけ

💭 今、あなたが「まだ答えが出ないまま、抱えていること」は何ですか?

その問いに、今日もそっと寄り添っていけたら嬉しいです。